医療事務でありえないミスをした…辞めたいと思った私が42年間続けられた理由

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「もう辞めた方がいいかもしれない…」

医療事務で大きなミスをしてしまうと、そう思い詰めてしまう方は少なくありません。

私も医療事務を始めて1年目の頃、約20万円もの請求漏れという「ありえないミス」を経験しました。

その日は「もう辞めるしかない」と思い、夜に当時のマネージャーへ電話をして涙ながらに謝罪したことを、今でもはっきり覚えています。

しかし、その時に掛けてもらった言葉が、私の医療事務人生を変えました。

そして42年後、今度は私自身が20年以上管理職として、多くの新人さんのミスに向き合う立場になりました。

この記事では、自分自身の失敗や新人教育の経験をもとに、医療事務でありえないミスをしてしまった時の考え方や、立ち直るために大切なことをお伝えします。

医療事務は、患者さんの受付や会計、保険証の確認、診療報酬請求など、多くの確認作業を行う仕事です。

一つひとつの仕事は決して派手ではありませんが、どれも病院の運営や患者さんに直結する大切な業務です。

だからこそ、小さな確認漏れが大きなミスにつながることもあります。

「こんなミスをするなんて、自分は医療事務に向いていない。」

「職場のみんなに迷惑を掛けてしまった。」

「もう辞めるしかない。」

そう思ってしまう気持ちは、とてもよく分かります。

私自身も、42年間の中で数え切れないほどの失敗を経験してきました。

新人時代には、今思い返しても忘れられない大きなミスもあります。

それでも私は辞めませんでした。

そして、多くの失敗を経験したからこそ、同じように落ち込む新人さんへ伝えられることがあります。

この記事が、今まさに「ありえないミスをしてしまった」と苦しんでいる方の心を少しでも軽くできれば幸いです。

  1. 医療事務で「ありえないミス」をしてしまうのはなぜ?
    1. 医療事務は確認することがとても多い仕事
    2. 保険登録は新人さんが最もつまずきやすい仕事の一つ
    3. 会計受付は「最後の砦」になることもある
  2. 私も新人時代に「ありえないミス」をしました
    1. 「もう辞めなければいけない」と思いました
    2. マネージャーの一言が私を救ってくれました
    3. 大きなミスほど、忘れない教訓になる
    4. あの時の経験が、管理職になってから生きました
  3. 新人さんによくあるミスと絶対に隠してはいけないミス
    1. 保険登録の間違いは新人さんに多いミスの一つ
    2. 会計受付は「最後の確認役」でもあります
    3. 絶対に隠してはいけないミスがあります
    4. 個人情報の取り扱いは特に慎重に
    5. レセプトの未請求は病院の収益に関わります
    6. 現金のミスは小さな違和感も見逃さない
    7. ミスをした時は「どう隠すか」ではなく「どう報告するか」
  4. ミスをしたスタッフに私が伝え続けてきたこと
  5. 「ミスは誰でも経験しています」
    1. ミスは経験になる
    2. 大切なのは「繰り返さない努力」です
    3. 「ミスノート」は自分だけの教科書になります
    4. 現場で感じたこと
  6. まとめ|ありえないミスは終わりではなく、成長の始まり
    1. 一つのミスだけで自分を否定しないでください
    2. 失敗を「次に生かせる経験」にしてください
    3. 辞めるかどうかは、ミスをした直後に決めないでください
    4. あなたの経験は、いつか誰かを励ます力になります
    5. 焦らなくても大丈夫です
    6. 医療事務を目指す方、働き始めたばかりの方へ
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医療事務で「ありえないミス」をしてしまうのはなぜ?

医療事務で仕事を始めたばかりの頃は、

「どうしてこんなミスをしてしまったのだろう。」

「私だけこんな失敗をしているのではないか。」

と、自分を責めてしまう方が少なくありません。

しかし私は、42年間の現場で多くの新人さんを見てきて、新人だからこそ起こりやすいミスがあると感じています。

医療事務は確認することがとても多い仕事

受付では保険証を確認します。

診療科では受付や案内を行います。

会計では診療内容や検査、薬、書類など、多くの項目を確認しながら精算します。

さらに患者さんから質問を受けることもあります。

一人の患者さんを対応している間にも、

「電話が鳴る」

「次の患者さんが来る」

「医師から問い合わせがある」

など、さまざまなことが同時に起こります。

新人さんは仕事を覚えるだけでも精一杯です。

そのような状況では、確認漏れや思い込みによるミスが起こってしまうことがあります。

保険登録は新人さんが最もつまずきやすい仕事の一つ

私が長年見てきた中で、新人さんに多かったのが保険登録の間違いです。

保険証には、有効期限や負担割合など、多くの確認項目があります。

特に高齢者医療では、所得などによって負担割合が変わります。

毎年見直しが行われるため、

3割負担だった方が2割や1割になることもあります。

その変更を見落としてしまうと、会計金額が変わってしまいます。

新人さんは、

「入力した。」

だけでは仕事は終わりません。

入力した内容が正しいかどうかを確認するところまでが仕事なのです。

会計受付は「最後の砦」になることもある

患者さんが診察を終えて最後に訪れるのが会計です。

その時、診療科から渡された書類を患者さんが持って来られます。

しかし、その中に別の患者さんの書類が混ざっていたり、医師の印鑑が漏れていたり、必要な書類が不足していたりすることがあります。

こうしたミスを見つけることも、会計受付の大切な役割です。

新人さんにとっては、

患者さんへの説明もしなければならない。

質問にも答えなければならない。

確認作業もしなければならない。

本当に大変な業務です。

だからこそ、「ミスをしない人」が優秀なのではなく、「確認を積み重ねる人」が成長していくのだと私は思っています。

新人の頃は誰でもミスを経験します。
「自分には向いていない」と思ってしまう方もいますが、それだけで判断する必要はありません。

医療事務に向いている人の特徴については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。

医療事務に向いている人とは?長年現場で働いてわかった本当に大切なこと
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私も新人時代に「ありえないミス」をしました

医療事務で42年間働いてきた私ですが、最初から仕事ができたわけではありません。

新人時代には、今でも忘れられない大きなミスを経験しています。

当時は医療事務を始めてまだ1年目でした。

配属されていたのは産婦人科です。

ある日、出産費用(入院費)の計算を担当した時のことでした。

本来は自費で計算しなければならない項目を、誤って保険診療として計算してしまったのです。

その結果、約20万円もの請求漏れが発生してしまいました。

今でも、その時のことははっきり覚えています。

「もう辞めなければいけない」と思いました

幸い、その請求漏れには当時のマネージャーが気付いてくださいました。

患者さんに大きな迷惑をかける前に対応することができましたが、私は頭の中が真っ白になりました。

「取り返しのつかないことをしてしまった。」

「医療事務として失格だ。」

「もう辞めるしかない。」

そんなことばかり考えていました。

家に帰っても気持ちは落ち着かず、その日の夜、自分からマネージャーへ電話をしました。

「申し訳ありませんでした。」

そうお詫びをしたことを、今でも鮮明に覚えています。

新人だった私にとって、そのミスは人生が終わったように感じるほど大きな出来事でした。

マネージャーの一言が私を救ってくれました

電話をした私は、厳しく叱られることを覚悟していました。

しかし、マネージャーは私を責めませんでした。

励ましの言葉を掛けてくださったのです。

その言葉を聞いた時、「もう一度頑張ってみよう。」そう思うことができました。

もしあの時、「辞めます。」と言っていたら、私の医療事務人生は1年で終わっていたかもしれません。

でも私は辞めませんでした。

そして、その後は同じような請求漏れを二度と繰り返さないよう、自分なりに確認方法を見直しました。

あの大きな失敗は、決して無駄ではありませんでした。

大きなミスほど、忘れない教訓になる

長く働いていると、「失敗しない人が優秀。」と思われることがあります。

でも私は少し違う考えを持っています。

もちろん、ミスはしないに越したことはありません。

患者さんにも病院にも迷惑をかけないためには、確認を徹底することが大切です。

しかし、人は誰でも失敗をします。

新人ならなおさらです。

大切なのは、同じミスを繰り返さないこと。

私は20万円の請求漏れという大きな失敗を経験したからこそ、その後は請求内容を以前より慎重に確認するようになりました。

「あの時の経験があったから、今の自分がある。」

今では、そう思っています。

あの時の経験が、管理職になってから生きました

20年以上管理職を務める中で、多くの新人さんがミスをして落ち込む姿を見てきました。

泣きながら謝ってくる人。

「辞めます。」と言う人。

自信をなくしてしまう人。

そんな時、私は自分の新人時代を思い出していました。

私自身も、大きな失敗を経験してきたからです。

だから頭ごなしに叱ることはしませんでした。

もちろん、何が原因だったのかを一緒に確認し、再発防止の方法は考えます。

でも、その前に伝えていたことがあります。

それは、「ミスは誰でも経験しています。」ということです。

そして、「今回のミスを次に生かせば、この経験はあなたの財産になります。」とも伝えてきました。

私は新人時代に励ましていただいたことで、医療事務を続けることができました。

だからこそ、今度は私が新人さんを支える立場になりたいと思ってきたのです。

あの時、私は「辞めるしかない」と思いました。

でも、そのまま辞めなくて本当に良かったと思っています。

もし今、「辞めたい」と感じているなら、こちらの記事も参考にしてみてください。

医療事務を辞めたい…その前に読んでほしい|42年間現場で見てきた本当の退職理由
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新人さんによくあるミスと絶対に隠してはいけないミス

私は20年以上、管理職として多くの新人さんを育ててきました。

その中で感じるのは、新人さんがするミスには共通点があるということです。

経験が少ないからこそ起こるミス。

忙しさの中で見落としてしまうミス。

思い込みによるミス。

これは決して珍しいことではありません。

だからこそ、必要以上に自分を責める必要はありません。

一方で、どんなに小さなミスでも隠してはいけないものがあります。

ここでは、私が長年現場で見てきた代表的なミスについてお話しします。

保険登録の間違いは新人さんに多いミスの一つ

新人さんが最初につまずきやすい仕事の一つが、保険証の確認や登録です。

患者さんが持参される保険証や資格確認書には、確認しなければならない項目がたくさんあります。

特に高齢者医療では、所得などによって自己負担割合が変わります。

3割負担だった方が2割になったり、1割になったりすることもあります。

毎年見直しがあるため、以前の情報のまま入力してしまうと、会計金額が変わってしまいます。

また、保険証の切り替え時期には、新しい情報への更新漏れが起こることもあります。

新人さんにとっては覚えることが多く、最初は戸惑うのも当然です。

だからこそ、「入力したら終わり」ではなく、「入力した内容をもう一度確認する」という習慣を早いうちに身につけることが大切だと思います。

会計受付は「最後の確認役」でもあります

患者さんが診察を終えたあと、最後に立ち寄るのが会計です。

その時、診療科から渡された書類を患者さんが持って来られます。

しかし、その中には思わぬミスが見つかることがあります。

例えば、

  • 別の患者さんの書類が混ざっている
  • 医師の印鑑が漏れている
  • 必要な書類が不足している
  • 記載内容に不備がある

などです。

会計受付では、お金を計算するだけではありません。

診療の流れの最後で、不備がないかを確認する大切な役割も担っています。

しかも、その確認をしながら患者さんから質問を受けたり、次の患者さんの対応をしたりと、一度にいくつもの仕事を進めます。

新人さんが「自分には向いていない」と落ち込んでしまうのも、この会計業務がきっかけになることが少なくありません。

でも私は、これは能力の問題ではなく、経験を積みながら身につけていく仕事だと思っています。

絶対に隠してはいけないミスがあります

私は新人さんに、いつも伝えてきたことがあります。

それは、「ミスそのものより、隠すことの方が大きな問題になる」ということです。

医療事務には、絶対にそのままにしてはいけないミスがあります。

個人情報の取り扱いは特に慎重に

医療事務にとって最も注意しなければならないことの一つが、個人情報です。

個人情報というと、住所や電話番号を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし医療機関では、それだけではありません。

患者さんの氏名。

年齢。

診察券。

診療に関する書類。

「その方が病院を受診した」という事実そのものも、大切な個人情報です。

例えば、

診察券を別の患者さんへ渡してしまった。

書類を取り違えてしまった。

こうしたことも個人情報漏えいにつながります。

もし気付いたら、「怒られるから黙っていよう。」ではなく、一刻も早く上司へ報告することが最も大切です。

早く対応すれば被害を最小限にできる場合があります。

だから私は、「隠さないことが患者さんを守ることにつながる」と新人さんへ伝えてきました。

レセプトの未請求は病院の収益に関わります

レセプト業務も、医療事務の重要な仕事です。

もし請求漏れがあれば、病院の収益に影響します。

場合によっては、その月の請求ができなくなることもあります。

医療事務側の作業が原因で請求が遅れる場合には、そのままにせず、病院へきちんと報告し、了承を得る必要があります。

「何とかなるだろう。」

「あとで気付かれなければ大丈夫。」

そのような考えは、とても危険です。

医療事務は、病院の経営を支える仕事でもあります。

だからこそ、ミスが起きた時ほど誠実な対応が求められます。

現金のミスは小さな違和感も見逃さない

私が特に気を付けてきたもう一つの仕事が、現金の取り扱いです。

現在ではPOSレジや自動精算機の普及により、以前と比べると現金の計算ミスはかなり少なくなりました。

それでも、

操作を間違える。

入力を誤る。

返金処理を間違える。

など、人が関わる以上、ミスをゼロにすることはできません。

だからこそ、「少し金額が合わないけれど、まあいいか。」と思わないことです。

わずかな違和感でも確認する。

一人で判断しない。

周囲に相談する。

その積み重ねが、大きなトラブルを防ぐことにつながります。

ミスをした時は「どう隠すか」ではなく「どう報告するか」

長年現場で働いてきて感じるのは、誰でもミスはします。

新人さんだけではありません。

経験を積んだベテランでも、思い込みや確認不足からミスをすることがあります。

だから私は、「ミスをしたこと」よりも、「ミスをした後にどう行動したか」を大切にしてきました。

すぐに報告した人は、周りも一緒に対応できます。

原因を確認し、再発防止も考えられます。

しかし、隠してしまえば、時間がたってから問題が大きくなることがあります。

医療事務は、一人で仕事をしているわけではありません。

困った時には周囲を頼ることも、社会人として大切な力の一つです。

新人さんのミスの多くは、経験を積むことで少しずつ減っていきます。

仕事がなかなか覚えられず不安な方は、こちらの記事も参考にしてください。

医療事務が覚えられない新人へ|最初につまずく理由と成長するコツ
医療事務の仕事が覚えられないと悩んでいませんか?42年間医療事務の現場で働き、多くの新人を育成してきた経験から、新人が最初につまずきやすい患者対応、仕事を覚えるのが早い人の共通点、覚えられない時に見直したいことを紹介します。一度で覚えられなくても大丈夫。焦らず成長するために大切なことをお伝えします。

ミスをしたスタッフに私が伝え続けてきたこと

20年以上管理職として働く中で、私は多くのスタッフがミスをして落ち込む姿を見てきました。

新人さんだけではありません。

経験を積んだベテランでも、「どうしてこんなミスをしてしまったのだろう。」と肩を落とすことがあります。

中には、「もう辞めます。」と言って涙を流す方もいました。

そんな時、私はいつも新人時代の自分を思い出していました。

私自身も、「もう辞めるしかない」と思うほどの大きなミスを経験してきたからです。

だから私は、頭ごなしに叱ることはしませんでした。

もちろん、原因を確認し、再発防止については一緒に考えます。

しかし、その前に必ず伝えていた言葉があります。

「ミスは誰でも経験しています」

新人さんは、「自分だけが失敗している。」と思い込んでしまうことがあります。

でも、それは違います。

私も失敗しました。

先輩も失敗しています。

ベテランも失敗しています。

長く働いている人ほど、多くの失敗を経験してきています。

だから私は、「ミスをしたのは、あなただけではありません。」と伝えてきました。

もちろん、「だから気にしなくていい。」という意味ではありません。

ミスを軽く考えてはいけません。

患者さんにも病院にも迷惑を掛ける可能性があります。

だからこそ原因を考え、次に同じことを繰り返さない努力が必要です。

でも、一度のミスだけで、自分の価値まで否定する必要はありません。

私はそう思っています。

ミスは経験になる

新人さんには、もう一つ伝えていたことがあります。

それは、「ミスも経験の一つです。」ということです。

失敗をすると、その時はとてもつらいものです。

恥ずかしい。

申し訳ない。

消えてしまいたい。

そんな気持ちになることもあります。

でも、不思議なことに、大きなミスほど二度と忘れません。

私自身、医療事務1年目の請求漏れは、40年以上経った今でも鮮明に覚えています。

だからこそ、その後は同じミスをしませんでした。

失敗を経験したことで、確認する習慣が身につきました。

慎重に仕事を進めるようになりました。

もし、あの失敗がなかったら、今とは違う仕事の仕方をしていたかもしれません。

そう考えると、失敗は決して無駄ではなかったと思えるのです。

大切なのは「繰り返さない努力」です

私はスタッフに、「ミスをしない人になってください。」とは言いませんでした。

人は誰でもミスをします。

それよりも大切なのは、同じミスを繰り返さないこと。

そのためには、「なぜ起きたのか。」を振り返ることが必要です。

思い込みだったのか。

確認不足だったのか。

忙しくて焦っていたのか。

原因が分かれば、次から気を付けることができます。

ミスを反省することは大切です。

でも、必要以上に落ち込むだけでは前へ進めません。

失敗から学び、

次に生かす。

それが成長につながるのだと思います。

「ミスノート」は自分だけの教科書になります

私が新人さんによく話していたことがあります。

それは、「ミスと再発防止を書き残しておくと、自分だけの教科書になりますよ。」ということです。

失敗した内容。

原因。

次からどう確認するか。

それを簡単にメモしておくだけでも十分です。

時間が経つと、人は意外と忘れてしまいます。

でも、書き残しておけば、同じ場面になった時に見返すことができます。

私は、失敗から学んだことこそ、本当に役立つ知識になると思っています。

教科書には載っていない、自分だけの経験が、一番の財産になるのです。

現場で感じたこと

私は42年間、医療事務を続ける中で、本当にたくさんのミスを経験してきました。

新人時代には、「もう辞めるしかない」と思うほど大きな失敗もありました。

でも、その経験があったからこそ、確認することの大切さを学び、同じ失敗を繰り返さないようになりました。

そして管理職になってからは、落ち込む新人さんを見るたびに、自分の新人時代を思い出していました。

だから私は、まず責めるのではなく、「ミスは誰でも経験しています。でも、同じミスを繰り返さない努力をしましょう。」と伝えてきました。

もう一つ、必ず話していたことがあります。

「100の仕事のうち、今回失敗したのはいくつですか?」

ほとんどの人は、一つのミスだけを見て自分を責めてしまいます。

でも、それまでに正しく対応し、患者さんや職場のために積み重ねてきた仕事の方が、はるかに多いはずです。

私は、その頑張りまで否定してほしくありません。

だから、もし今、「ありえないミスをして辞めたい」と思っている方がいるなら、一度だけ思い出してください。

あなたがこれまで積み重ねてきた99の仕事まで、たった一つの失敗で消えてしまうことはありません。

失敗を認め、反省し、次に生かそうとする人は、必ず成長できます。

私は42年間、その姿を何度も見てきました。

まとめ|ありえないミスは終わりではなく、成長の始まり

医療事務は、人の命や健康に関わる医療を支える仕事です。

受付や会計、保険証の確認、レセプト請求、診断書の受付など、一つひとつの仕事に責任があります。

だからこそ、ミスをしてしまった時のショックはとても大きく、

「もう医療事務は続けられない。」

「職場に行くのが怖い。」

「みんなに迷惑を掛けてしまった。」

と、自分を責めてしまう方も少なくありません。

私も新人時代はそうでした。

約20万円の請求漏れという大きなミスをして、「もう辞めるしかない。」と思いました。

でも、あの時辞めなくて本当に良かったと思っています。

もしあの日、「辞めます」と言っていたら、その後42年間も医療事務を続けることはありませんでした。

多くの患者さんとの出会いもありませんでした。

一緒に働いた仲間との思い出もありませんでした。

管理職として新人さんを育てる経験もありませんでした。

そして、このように自分の経験を誰かに伝えることもできなかったでしょう。

あの時の失敗は、私の医療事務人生を終わらせた出来事ではありませんでした。

医療事務人生の始まりだったのです。

一つのミスだけで自分を否定しないでください

人は失敗をすると、そのことばかり考えてしまいます。

「どうしてあんなミスをしたのだろう。」

「私には向いていない。」

「もう信頼してもらえない。」

そんな気持ちになるのも無理はありません。

でも、私は管理職として、いつもスタッフにこんな質問をしていました。

「100の仕事のうち、今回失敗したのはいくつですか?」

ほとんどの方は、「一つです。」と答えます。

では、残りの99の仕事はどうでしょう。

患者さんをご案内したこと。

笑顔で受付をしたこと。

保険証を確認したこと。

電話に対応したこと。

診療科との連携をしたこと。

一つひとつの仕事を積み重ね、患者さんや職場のために頑張ってきたはずです。

それなのに、人は一つの失敗だけを見て、「自分はダメだ。」と思ってしまいます。

私は、その99の頑張りまで忘れてほしくありません。

失敗を「次に生かせる経験」にしてください

もちろん、ミスを軽く考えてはいけません。

原因を確認すること。

再発防止を考えること。

同じミスを繰り返さない努力をすること。

これは医療事務として、とても大切な姿勢です。

でも、必要以上に自分を責め続けても、前には進めません。

私が新人さんによくお話ししていたように、

ミスと再発防止を書き残しておけば、それは自分だけの教科書になります。

教科書には載っていない、自分自身が経験した失敗だからこそ、次に同じ場面が来た時には必ず役に立ちます。

経験とは、成功だけを積み重ねることではありません。

失敗を振り返り、学び、次に生かしていくことも、大切な経験です。

辞めるかどうかは、ミスをした直後に決めないでください

大きなミスをすると、すぐに退職を考えてしまう方がいます。

でも私は、ミスをした直後ほど冷静な判断は難しいと思っています。

気持ちが落ち着いてから考えても遅くはありません。

周りに相談する。

上司の話を聞く。

今回のミスから何を学べるか考える。

その時間を持ってからでも、決断は遅くありません。

私自身も、あの日の夜は「辞めるしかない」と思っていました。

でも、励ましてくださったマネージャーの言葉に救われ、もう一度頑張ろうと思うことができました。

だから私は今、同じように落ち込んでいる方へ伝えたいのです。

「今日の気持ちだけで、自分の未来を決めないでください。」

あなたの経験は、いつか誰かを励ます力になります

42年間働いてきて思うのは、経験は自分のためだけではないということです。

新人時代にした失敗。

悔しくて眠れなかった夜。

「辞めたい」と思った日。

その時はつらい思い出でも、年月が経つと、それが誰かを支える言葉になります。

実際に私は、管理職として新人さんを励ます時、自分の失敗を隠しませんでした。

「私も新人の頃に大きなミスをしました。」

そう話すと、安心した表情を見せてくれる方が何人もいました。

失敗をしたことがあるからこそ、相手の気持ちが分かる。

それも、経験の大切な価値なのだと思います。

焦らなくても大丈夫です

もし今、このページを読みながら、

「もう辞めたい。」

「職場へ行くのが怖い。」

と思っているのであれば、少しだけ思い出してください。

私も新人時代に、大きなミスをしました。

辞めようと思いました。

それでも辞めませんでした。

そして42年間、医療事務という仕事を続けることができました。

だから私は、自信を持って言えます。

今回のミスが、あなたの医療事務人生の終わりではありません。

失敗を認め、反省し、次に生かそうとする人は、必ず成長します。

焦らなくても大丈夫です。

昨日より今日、今日より明日。

一歩ずつ経験を積み重ねていけば、その経験は必ずあなたの力になります。

私は42年間、多くの医療事務スタッフが、そのように成長していく姿を見てきました。

だから、どうか自分を信じて、もう一歩だけ前へ進んでみてください。

医療事務を目指す方、働き始めたばかりの方へ

この記事を書きながら、私自身も新人時代を思い出しました。

42年間の中には、うれしかったこともあれば、辞めたいと思うほど落ち込んだこともあります。

それでも続けてこられたのは、一人で頑張ったからではありません。励ましてくださった先輩や、一緒に働いた仲間の存在があったからです。

もし今、この記事を読んでいるあなたが大きなミスをして苦しんでいるなら、一人で抱え込まないでください。

失敗は、あなたの価値を決めるものではありません。

今回の経験を次につなげることができれば、その失敗はきっと将来、誰かを支えられる「経験」に変わります。

私は42年間、多くの新人さんがそうやって成長していく姿を見てきました。

だからこそ、あなたも焦らず、一歩ずつ前へ進んでください。

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